【日本ダービー(G1)2017回顧】展開に合わせた騎乗が勝敗を分けたレース

日本ダービー(G1) レース結果

さすがの大観衆の中で、
先週はビッグレース、日本ダービーが行われました。

馬場は金曜に雨が降りましたが、
土日は晴れて完全に良馬場になっていたと思います。

レース結果はルメール騎手が素晴らしい騎乗をして、
2番人気のレイデオロが見事G1初制覇。

今年のメンバーレベル的にヒモ荒れはするかと思いましたが、
1~3番人気で決まる固いレースとなりました。

それでは、日本ダービーを振り返ってみます。

日本ダービー(G1) レース回顧

スタートはほぼ揃ったスタートから、
まずはマイスタイルが抜け出してきました。

サトノアーサー、アドミラブルは若干ダッシュが遅れた感じでしたが、
問題ないレベルでしょう。

アルアイン、トラストが外から付いていき、
ダンビュライトも内から先頭集団に加わります。

その後ろにはダイワキャグニー、クリンチャーが続きます。

1コーナー付近で、上位人気陣はというと、
3番人気のスワーヴリチャードは中団の位置。
ベストなポジションに付けていたと思います。

2番人気のレイデオロは後方の集団におり、
1番人気のアドミラブルは最後方から2番目でした。

中団に控えていたのは、
ベストアプローチ、サトノアーサー、
そしてかかっている感じのペルシアンナイト。

その後ろのアメリカズカップも行きたがっている感じでしたね。

マイスタイルがゆったり走り、
全体的に超スローなペースで進んだ序盤。

2コーナーを曲がり、直線に入るその時でした。

レイデオロが外からスーーっと上がってきて、
一気にポジションを上げてきました。

ラップタイムが1000Mで63.2秒と、
とんでもなくスローなペースだったので、
この判断が勝敗を分けたのでしょう。

ポジションを上げたとしても
まだまだ楽なペースで走れていたと思います。

レイデオロにつられてペルシアンナイトも
上がっていきます。

このスローなペースにも関わらず、
サトノアーサーは前がブレーキをかけていたせいで
中団から後方にポジションを下げる事になりましたね。

レイデオロは一気にマイスタイルの後ろにまで付けて、
最後の直線に向かいます。

こうなってくるともう瞬発力勝負。

最後の直線は上手く逃げたマイスタイルが先頭。
アドミラブルは大外をブン回してきました。

絶好枠をキープしていたスワーヴリチャードも
上手く回って前線へ。

最内を走るマイスタイルを
まず捕えたのはレイデオロ。

続いてスワーヴリチャードもしっかりと足を
伸ばして上がってきます。

アルアインもその後ろから伸びてきますが、
大外からアドミラブルが更に伸ばしてきますが、
最後の100M時点でレイデオロと4馬身程離れていたので、
先団を捕まえるにはかなり苦しい感じ。

結果、レイデオロがそのまま押し切って1着でゴール。

初G1制覇となりました。

2着はレイデオロに最後まで喰らいついた
スワーヴリチャード。

3着は上がり最速でキレ味を出してきたアドミラブルが、
マイスタイルを捕えてゴールしました。
それでは、各馬の回顧をしていきます。

日本ダービー(G1) 各競走馬の回顧

■レイデオロ(1着)
やや出遅れてのスタートでしたが、
道中でスローな事を見極めたルメール騎手が
ポジションを上げて番手まで持っていきました。

そこからは最後までジワジワと伸びて、
迫る後続を退けてゴール。

この馬自体もルメール騎手の誘導に応えたので
素晴らしかったですが、
何よりあそこでペースを考えてポジションを上げた
ルメール騎手が素晴らしいですね。

馬自体も強いとは思いますが、
今回は誘導が全てだったと思います。

流れが違っていたら1着になれたかは
悩ましいところです。

■スワーヴリチャード(2着)
瞬発力勝負となった今回、
勝ち切れる実力はあったと思いますが、
道中の中団のポジションから動けなかったのが
敗因でしょう。

また、キレ味は鋭いですが、
持続力がないという欠点も今回露呈しましたね。

展開が違えば1着はあっただけに惜しかったです。

■アドミラブル(3着)
最後は大外から末脚勝負に出ましたが、
流石に前との差が大きく、
差し切る事はできませんでした。

終始、後方で競馬をしていましたので、
道中でポジションを上げていれば、
もう少し着順は上げれていたのかもしれません。

ポジションを上げる事はリスクですので、
何とも言えませんが、結果を見る限りでは
勝負して欲しかったなと感じました。

■マイスタイル(5着)
今回のスローな展開をまんまと作り上げた
マイスタイル。

この馬の実力ではこれがベストな騎乗ですし、
14番人気で4着と大健闘していますので、
文句はありません。

横山も流石の騎乗でした。

今後も面白いレースを作って欲しいですね。

■ダンビュライト(6着)
神枠と呼ばれている1番でしたが、
今回はそれが仇となった模様。

道中は前に行きたかったのでしょうが、
全く前が空かない展開になりました。

最後はしっかりと伸びていたので、
運が無かった感じですね。

スムーズな展開なら着順は
もう少し上だったと思います。

■サトノアーサー(10着)
序盤は中団の位置から
道中は後方にポジションを下げる展開に。

最後は伸びてきましたが、
前との差は縮まらず10着と惨敗でした。

中団を意識したところまでは良かったですが、
前がブレーキをしたので、
この馬もズルズルと下がってきてしまいました。

良い末脚を出していましたが、
こちらも展開に泣かされましたね。

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ダービーでは珍しい程、超スローな展開となった今回。

この展開に対応できた騎手が勝利しましたね。

去年までは消極的なルメール騎手でしたので、
大舞台でここまで大胆な騎乗をしてくるとは
思いませんでした。

今後も良い騎乗を期待できそうです。

それでは次回のレース予想は、
________
6月4日(日)
安田記念(G1)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
春のG1も残すところ後2戦。

今週は荒れやすい事で有名な安田記念。

メンバーレベルが高くなく、
毎年絶対的なマイラーがいない事が荒れる要因です。

2000M程の中距離が得意な馬が勝利する事が多く、
前走G1、G2で凡走してからの巻き返しも
多いレースでもあるので、
距離適性などを見極めていきたいと思います。

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